タマヤだより Blog

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17.12.07

自家製の天然酵母について

先日のブログで書きましたが米と麹の自家製の天然酵母について、少しエピソードを紹介します。ブログでは、先代社長が開発したものと書きました。
それは間違いないのですが、実はこの酒種とはタマヤパンの創業者と縁を感じる物語があります。
創業者である田中文二は、小さなころ、東京、三宿にあったおじさんのパン屋さんで学校から帰ってくるとお店の手伝いをしていました。創業者は大正生まれなので大正~昭和初期の時代の話です。その当時イーストは無かったと聞いています。イーストが日本に入ってきたのは、昭和に入ってからということでした。
とすれば、その当時発酵に何を使っていたかと言えば、甘酒種だったようです。
その酵母の香りがいいのを子供ながらに覚えていた田中文二は、酒種が完成した際の香りが、昔懐かしい感じがするといったそうです。
ちょうど完成したころは、パンの大量生産化が進んでいく時代だったので、そんな中、よくこんな手間のかかることを行いパンづくりを続けてきたなんてとびっくりさせられます。

そして、その甘酒種を再現できたのは、この幼少期の手伝いの記憶があったからこそかもしれません。詳しくは聞いていませんが、創業者であるおじいちゃんと先代の中で、日本のパンを作るなら酒種がいいのでは?とおじいちゃんからアドバイスがあったのかもしれません。形として出来上がったのは先代の時代ですが、タマヤパンが出来る前からのおじいちゃんのパンづくりはこれが当たり前だったのかもしれませんね。そういった様々な出来事が今のタマヤパンを創ってきたんだと思います。
つづく