田山さんとの約束② 限定あんぱん&餡バター編
前回からの続きです。
(前回はこちら→ https://maibakukan.co.jp/tamaya-blog/田山さんとの約束① 出会い編/)
肝心の商売はというと、数年経っても黒豆の卸売をすることができませんでした。
というのも、当時、乾物卸をしていた販売店で、
黒豆をお正月にどうしても間に合わせたくて
乾燥が不十分なものを販売してしまい、腐らせたことがありました。
(田山さんのものではない丹波黒豆でした。)
そういう事例があったので、本当に大切にその想いをのせて
販売してくれるところを探していたのですが、
当時の自分の力不足で世に出すことはできませんでした。
それで、お正月の黒豆にということで、スタッフに食べてもらう年もありました。
毎年、仕入れさせていただいていたので、きな粉に加工してもらったり
試行錯誤を繰り返していました。
今思うと、田山さんはわかっていたと思います。
でも、何も言わず、応援してくれていたのだと思います。
その後、うちが乾物事業を休止したことによって、
黒豆(乾燥豆)の販売は行わなくなり、枝豆をいただいて、
お世話になった方々にお送りするようになりました!
あと、僕がタマヤパンの社長に就任したこともあり、
パンの方に力を入れるということで、
パンの原料で何かないか?ということで、黒豆以外でもということで
丹波大納言の黒さやという幻の品種の種を手に入れることができたから、
今年から作ると言って、今度は小豆の栽培も始めてくれました。
一度、8年ほど前だったと思いますが、その豆を使ってあんこを作り、
東京の百貨店催事で販売したことがありました。
当時、350円くらいで販売したかと思います。
あんぱんはとっても評判が良かったです。
その後も、同じような関係が続きました。
ある時、田山さんが小豆のことで、『田中さん、この”もなか”食べてみて』と
丹波に行った時にいただいた”もなか”がありました。
それは小豆の風味がしっかりと生きており、とても美味しかったのを覚えています。
『こんな風に小豆の風味を残したものを作られへんかな~』
『田中さん。”もなか”いいと思うけどどう?』と仰いました。
僕も食べて非常においしかったことと、
田山さんの想いを形にしたい!ということもあり
『”もなか”いいですね。』
『田山さんの小豆で作るともっと美味しいものができると思います!』
『考えてみます!』
と会話したことを覚えています。
その時は、”もなか”面白そう!という想いもあり、
現在、タマヤパンのあんこを製造して頂いている香川県の山清さんにご相談しました。
小豆も何にするのが一番いいか?を小豆のプロに相談しながら、試行錯誤を繰り返し
パン屋さんであることから、”もなか”より先に
”あんバター”を作ろうとなり試作をお願いしました。
田山さんにもお伝えし
開発途中に試食して頂き、ネーミングなど規格にもアイデアをいただきながら
開発を進めていきました。
でも、販売まですることができませんでした。
僕が”これでいいのだろうか?”と悩んでしまい、味の確定をできませんでした。
他の社内のことでバタバタとしていた時期でもあり、
こちらで進めることができていませんでした。
今思えば、チャレンジして、発売しておけば良かったな!後悔しています。
サンプル製造をお願いしていた山清さんにも申し訳なかったです。
今、これを書きながら、完成させないといけない。と思っています(汗)
”もなか”もですが、まずはあんバターからですね。
実は”もなか”は、外側のかわを製造する会社さんに見学に伺ったこともありました。
ここも非常に興味深いところでした。機会があればまた紹介します。
黒豆から小豆へ、そして
もなか、あんバターに・・・
次回に続く
田山農園さんInstagram
https://www.instagram.com/tymplantation/profilecard/?igsh=MXNrd3oza21zdGY4eA==