タマヤだより Blog

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24.10.24

田山さんとの約束① 出会い編

9月に工場直売店で兵庫県丹波の田山農園さんの無農薬、自然栽培の

野菜の販売をスタートしました!

(今は不定期です。販売の際は告知します。)

 

パン屋で野菜?と驚かれる方がいらっしゃるかと思いますが、

実はお店にはパン以外のいろんなものがあります。

他のものの話は、また次の機会に。

今回は、田山農園さんとの出会いから、発売するまでのストーリーを

お伝えしたいと思います。

長くなるので、4部作です。

 

出会いは、もう20年近く前になるとかと思います。

昔、グループ会社で乾物の卸売事業を行う会社がありました。

当時居た社員の知り合いが丹波で無農薬栽培で黒豆を育てていると

聞き、紹介してもらうことになりました。

岸和田から丹波まで、だいたい2時間くらいの道のりです。

丹波といっても篠山城などがある方ではなく、山南町というところでした。

今でも思い出すのは、初めてお会いした時に、

黒豆茶を飲ませていただき、黒豆について色々とお話しを聴かせて頂きました。

その時に、とびっきりの笑顔で、熱く語る田山さんが印象的でした。

 

まずは、乾物の会社で仕入れて販売させて頂きたいということから

お付き合いは始まりました。

確か、初年度はそれほど収量もなかったので、

まずは社内で味見も含めて煮豆にして頂きました。

その当時、母親にお正月のお節に黒豆を炊いてもらったのですが

『こんな美味しい黒豆初めて食べるわ!』と家族皆で驚いたのを思い出します。

 

その後、ほぼ毎年、作付けの時期に伺い今年の栽培量を相談させていただきました。

あまり卸売出来るところが無かったので、大きな取引ではありませんでしたが、

毎年仕入れさせて頂き、販売先の開拓や加工品に出来ないか?

こちらで保管し考えていました。

 

数年経ってからだったと思いますが

枝豆の時期には圃場見学を兼ねて伺い、とれたての枝豆をいただきました。

この時も、なんとも言えない、旨味の強い、しかも、粒が大きく食べ応えもあり、

とっても美味しい枝豆で、また驚きました!

(いろんな方に食べて頂きましたが、一度、食べると皆、

あの黒豆の枝豆欲しい。と言ってくれます。)

 

年末に乾燥豆の様子を伺いに行ったこともありました。

軒先にムシロを引いて、豆を並べて、乾燥させている風景がまた良かったです。

ちょうど作業をされているのが、古民家の軒先で、

近くの小学生が下校途中に

田山さんに挨拶をして帰っていく風景、ほんわかするいい時間でした。

 

こんな形で、毎年数回は丹波に伺い、黒豆を仕入れる

仕入れ先の農家さんというより

田山さんに農業のこと、僕が悩んでいた商品のこと、

販売商圏のことなど、ビジネス全般について

本当に農家さんとは思えないくらい様々なことを教えてもらいました。

田山さんはもともと地元の人ではなく丹波に移り住んできて、

農協に卸さず自分自身で流通も行っていたことで

大変苦労されていたようでした。

でも、その苦労を一切見せずに、いつも顔をくしゃっとする、

あの”とびっきり”の笑顔で話してくれました。

作物に対する愛情が半端なく、いつも我が子のように、

『この子らは手間をかけた必ず返してくれる。』とか

鹿に黒豆が半分以上食べられた時には、

『あいつらも生きていくのに必死なんですよ!

人間だけがいい思いをするようなことしているから、こうなるんやと!』と

また、とびっきりの笑顔で話していたことを思い出します。

何度も、笑顔が出てきますが、田山さんの印象で自分の中でパッと思い出すのが

その顔なんです!

次回に続く!

 

田山農園さんInstagram

https://www.instagram.com/tymplantation/profilecard/?igsh=MXNrd3oza21zdGY4eA==